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デジタルウオッチの種類のひとつであるLEDウオッチは、なぜ徐々に生産されなくなったのか

数字を使うという意味のデジタル。0、1、2、3…9までのアラビア数字を指すデジットという表現もある。そのため“デジタル時計”は、数字で時刻を表す直読式の時計のことをいう。
 1960年代以前から、数字をプリントした回転ディスクを使って小窓から時間を表示する、機械式のデジタル時計はあったため意外と歴史は古い。
 そんななか70年代に登場したのが電子式デジタル時計。いわゆる電池駆動のデジタル時計だ。ゴールデンコンセプト 偽物代表的なのが世界で初めてLED表示方式を実現したハミルトン パルサー。これを機に、すべてアラビア数字で表現し、その数字が刻々と変化して時刻を表示する方式が、その後のデジタル時計の代表的スタイルとなっていったのである。

 実はこの電子式デジタル時計には、主に2種類の表示方法がある。“発光ダイオード(LED=Light Emitting Diode)”を使用したLEDウオッチと、“液晶ディスプレイ(LCD=Liquid Crystal Display)”を使用したLCDウオッチだ。

最初に登場したLEDウオッチは、米国の宇宙開発の副産物として開発。ボタンを押すと、ブラックフェイスの上に赤い数字が浮かび上がるのがかっこいいと評価され当時話題を集めた。
 その後、70年代後半に誕生したのがLCDウオッチだ。2枚の板の間に特殊な液体を封入し、電圧をかけることで数字や図式を表示する。

 ただ先行していたLEDウオッチは、明るい光を発光するため視認性には優れていたのだが、ボタンを押さないと時刻が表示されないこと、また消費電力が非常に大きいことから電池が数カ月しか持たないという欠点があった。
 さらに発光と同時に熱も出すことから、頻繁に点灯することで過熱して、故障を引き起こす可能性もあったのである。
 その点LCDウオッチは、消費電力が少なく鮮明なツイスト・ネマチック液晶の開発により、ボタンを押さずとも常に時刻を表示させておくことが可能となり、いつでも確認できるとあってLEDに代わってその後急激に普及したのだった。

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